アンティークコイン グレートブリテン 1713年 アン女王 1ギニー金貨 PCGS-AU55
1713年発行
発行枚数不明
PCGS社鑑定済み18枚、AU55は4枚でトップ8グレードです。
重量:8.38ラム
直径:25.0ミリ
品位:91.67%金
表面:アン女王の肖像

本貨幣の肖像を設計したのは、1705年に造幣局の首席彫刻師に任命されたジョン・クローカー(John Croker)である。
クローカーはドイツ出身の彫金師で、洗練されたバロック様式の肖像を数多く手がけた。
1713年ギニーには「第3のドレープを纏った肖像(Third draped bust)」が採用されており、女王は左を向き、優雅な衣装を纏っている。
肖像の周囲を囲む銘文「ANNA DEI GRATIA」(神の恩寵によるアン)は、彼女の正当性を主張する力強いメッセージである。
この肖像の彫刻の深さは、当時の鋳造機では完全に再現することが難しく、PCGS AU-55の個体においても「肖像に典型的な弱さ(weakness to the portrait)」が見られる一因となっている。
しかし、肖像の周囲、すなわち文字や境界線が良好に保存されていることは、その貨幣が高い品質で維持されてきた証拠である。

裏面:王冠と盾の紋章
裏面のデザインは、ヨハン・オックス(Johann Ochs)によるものとされ、1707年の合同後の国家像を完璧に描き出している。
・中央:ガーター勲章の星(Garter Star)。
英国最高位の勲章であり、王権の権威を象徴する。
・十字状の盾:4枚の盾が十字形に配置されている。
上部と下部の盾にはイングランドとスコットランドの紋章が併記され、右側の盾にはフランスの百合(フル・ド・リス)、左側の盾にはアイルランドの竪琴が配置されている。
・間隙の笏:盾の間に4本の笏(Sceptre)が配置され、それぞれの先端にはオーブ(宝珠)、アザミ、百合、竪琴が施されている。
・銘文:「MAG BRI FR ET HIB REG 1713」は、「MAGNAE BRITANNIAE FRANCIAE ET HIBERNIAE REGINA」(グレートブリテン、フランスおよびアイルランドの女王)の略称である。
この複雑な裏面は、表面の肖像とは対照的に、多くの個体で非常に鮮明に打ち出されていることが多く、本AU-55個体においても「周辺部が良好に保存されている(well-preserved peripheries)」と評価されている。
基準価格
Coins of Englandでは
F 850ポンド
VF 2,100ポンド
EF 12,000ポンド
・アン女王

1.アン女王の統治とグレートブリテン王国の誕生
アン女王の治世は、スチュアート朝の終焉とハノーヴァー朝への架け橋となる時期であり、英国のアイデンティティが根本的に再定義された時代であった。
1707年の合同法により、それまで同君連合の関係にあったイングランドとスコットランドは、単一の議会を持つ統一国家へと進化した。
この政治的統合は貨幣デザインにも直接的な影響を及ぼし、1707年以降の金貨・銀貨の紋章(リバース面)には、両国の統合を象徴する新たな意匠が採用されることとなった。
1713年ギニー金貨は、この「ポスト合同(Post-Union)」期の完成されたデザインを保持している。
リバース面の中央に配置されたガーター勲章の星(Garter Star)と、その周囲を囲む四つの王冠を戴く盾は、イングランド、スコットランド、フランス、そしてアイルランドに対する王権の主張を視覚的に表現している。
特に、イングランドとスコットランドの紋章が一つの盾の中に左右に並べて配置(インペイルメント)されている点は、合同後の新国家としての誇りを示す重要な詳細である。
1713年発行
発行枚数不明
PCGS社鑑定済み18枚、AU55は4枚でトップ8グレードです。
重量:8.38ラム
直径:25.0ミリ
品位:91.67%金
非常に人気なアン女王の1ギニー金貨です。


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