【レア度2 R2】アンティークコイン デンマーク 1833年 フレデリク6世 2フレデリクス・ドール金貨 NGC-MS63 The Anastasia Collection
1833年発行(アルトナ造幣所)
発行枚数:不明
NGC社鑑定済み2枚、MS63は1枚でトップグレードです。
重量:13.2840グラム
直径:28.0ミリ
品位:89.60%金
1833年銘は市場での流通が非常に稀な「希少な日付」として知られており、デンマークの貨幣専門サイト(danskmoent.dk)では非常に希少であることを示す「RR」という評価が与えられています。
また、Numistaの希少性指数(Numista Rarity index)でも100点満点中「90」と非常に高い数値を示しています。
なお、これらの金貨は当時、主に国際貿易の決済用として発行されたため、後年にその多くが鋳潰された(溶かされた)と考えられており、現存数は発行時よりも大幅に減少しています。
表面:国王フレデリク6世の肖像

表面の肖像はヨハネス・コンラッドセンによって手掛けられ、国王の左向きの頭像が緻密に描かれている。
肖像の下部、首の付け根付近には彫刻師のイニシャル「I.C.」が刻まれており、これは当時の熟練工の誇りを示すものである。
周囲にはラテン語で「FREDERICUS VI REX DANIÆ」(デンマーク王フレデリク6世)という碑文が記されている。

裏面:デンマーク王室の紋章

裏面の意匠はより複雑であり、当時のデンマークが保持していた広大な領土と歴史的連続性を象徴している。
中央の盾(シールド)には、デンマーク本国、シュレースヴィヒ、ホルシュタイン、そしてかつて支配下にあったノルウェーやその他の領土を象徴する紋章が組み合わされている。
特筆すべきは、盾が「象勲章(Order of the Elephant)」の襟飾りに囲まれている点である。
象勲章はデンマーク最高位の騎士団勲章であり、王権の正統性と神聖性を強調する要素となっている。
盾の両脇には、棍棒を手にした「ワイルドマン(Wildmen)」が配されており、これらはデンマーク王室の伝統的な支持者(サポーター)として15世紀後半から紋章に登場している。
上部には巨大な王冠が置かれ、王冠から広がるマントが盾とサポーターを包み込んでいる。
額面を示す「2 FR D’OR.」の文字は王冠の両側に分割して配置され、下部には発行年「1833」と鋳造監督官のイニシャル「FF(ヨハン・フリードリヒ・フロイント)」が刻まれている。
基準価格
Gold Coins of the World(10th edittion)では
VF:3,000ドル
EF/UNC:5,000ドル
CH UNC: –
1.コンラッドセンによる芸術的表現
ヨハネス・コンラッドセン(Johannes Conradsen)によるフレデリク6世の肖像は、当時のネオクラシズムの影響を受けつつも、国王の誠実な人柄を映し出すような写実性を備えている。
1808年に即位したフレデリク6世は、デンマーク史上最も困難な時期の一つを乗り切った君主として国民から一定の敬愛を受けていた。
コンラッドセンの彫刻では、国王の髪の毛一本一本や、首元の細かな筋肉の動きまでが繊細に表現されており、打刻の強さが維持されている本個体では、それらのディテールが鮮明に浮かび上がっている。
裏面の「ワイルドマン」の描写についても、単なる伝統の踏襲に留まらない芸術性が見て取れる。彼らの筋骨隆々とした体躯や、野生味溢れる表情は、王権を守護する力強い意志を感じさせる。
また、象勲章の細部においては、象の背に乗る塔や、襟飾りの鎖の節々までが微細に刻まれており、ルーペで観察する者に驚きを与える。
【1833年という年の歴史的意義】
1833年は、デンマーク経済がようやく安定軌道に乗り始めた時期であった。
1813年の破綻から20年が経過し、農業改革の進展や貿易の拡大により、国庫には金銀が蓄積されつつあった。
この時期に発行された2フレデリクス・ドールは、回復したデンマークの経済力を象徴するものであり、ハンブルクやロンドン、パリといった国際金融都市において、デンマークの信用を担保する金貨として重宝された。
また、この年はアルトナ造幣局にとっても技術的な成熟期に当たっていた。
監督官フロイントの下で、品質管理のプロセスが洗練され、不純物の混入や重量のばらつきが極限まで抑えられていた。
本貨に見られる「輝きのあるミント・ラスター」や「カルトホイール」は、当時の金合金の組成が極めて純粋であり、かつ打刻時の圧力が均等に加わっていたことの証拠である。
1833年発行(アルトナ造幣所)
発行枚数:不明
NGC社鑑定済み2枚、MS63は1枚でトップグレードです。
重量:13.2840グラム
直径:28.0ミリ
品位:89.60%金
本貨は、デンマーク貨幣史における「リクスバンク改革」の結実を示す最高峰の傑作であす。
ヨハネス・コンラッドセンによる卓越した彫刻と、ヨハン・フリードリヒ・フロイントによる厳格な鋳造管理が融合した本貨は、19世紀北欧の経済的自立と芸術的高みを現代に伝えています。
また、アナスタシア・コレクションに由来するという事実は、本貨が単なる通貨を超えた「審美的な宝」であることを証明しており、MS63という極めて稀な保存状態は、本貨を世界中のコレクターが渇望する対象へと押し上げています。
金の固有価値と歴史的希少性が高度に融合した本貨は、今後もデンマーク・コインの頂点であり続けるでしょう。



コメント