アンティークコイン ザクセン選帝侯国 1782-IEC年 フリードリヒ・アウグスト3世 10ターラー金貨 PCGS-MS62

ゴールドコイン

アンティークコイン ザクセン選帝侯国 1782-IEC年 フリードリヒ・アウグスト3世 10ターラー金貨 PCGS-MS62

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1782-IEC年発行(ドレスデン造幣局)

発行枚数不明

 

 

 

 

 

 

 

 

PCGS社鑑定済み2枚、MS62は1枚でトップグレードです。

 

 

 

 

 

 

 

 

重量:13.3640グラム

直径:26.0ミリ

品位:90.20%金


表面:右向きのフリードリヒ・アウグスト3世の肖像


表面には右を向いたフリードリヒ・アウグスト3世の頭部像が描かれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は裸頭で、長い髪を首の後ろで結んだ姿で描写されており、これは当時の啓蒙専制君主が好んだスタイルである。

 

 

 

 

 

 

 

 

周囲の碑文「FRID: AUGUST: D: G: DUX SAX: ELECTOR」は、「神の恩寵によるザクセン公、選帝侯フリードリヒ・アウグスト」を意味する。

 

 

 

 

 

 

 

 

この肖像の打刻が極めて鋭いことは、髪の毛の一本一本や表情の細部までが保存されている本個体のMS-62という評価を裏付けている。


裏面:ザクセン選帝侯国の紋章


裏面のデザインは、ザクセン選帝侯国のアイデンティティを雄弁に物語っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

中心には選帝侯の帽子が配され、その下には2つの盾が置かれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

・ザクセン本国の盾:黒と金の10本の縞模様に、右斜め上から左斜め下へ緑色のルーの冠が重ねられている。

これはアスカニア家の伝統を受け継ぐザクセンの正統な紋章である。

 

 

 

・その他の領土を示す盾:マイセン辺境伯領や、当時同君連合の関係にあったポーランド・リトアニア共和国との歴史的なつながりを示唆する要素が含まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

これらの盾は2本の交差したオリーブ(または月桂樹)の枝に囲まれており、平和と勝利、そして繁栄を象徴している。

 

 

 

 

 

 

 

 

下部には額面と年号、そしてミントマスター・マークの「IEC」が配置されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

この複雑な紋章構成を、高いレリーフと鮮明なディテールで鋳造したドレスデンの彫金師たちの技量は、当時のヨーロッパ最高峰であった。


基準価格

 

Gold Coins of the Worldでは

VF              4,500ドル

EF              9,000ドル


1.フリードリヒ・アウグスト3世とザクセンの再興

 

 

 

フリードリヒ・アウグスト3世(1763-1806年選帝侯、1806-1827年ザクセン王フリードリヒ・アウグスト1世)の治世は、試練と再生の時代であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

1763年、彼が若干12歳で選帝侯位を継承した際、ザクセンはプロイセンとオーストリアの間で戦われた七年戦争(1756-1763年)により、経済的・物的に深刻な損害を被っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

幼少期は母マリア・アントニアと叔父フランツ・ザビエルの摂政の下で過ごしたが、1768年に親政を開始して以来、彼は「正義王」と称されるほど、秩序と法に基づいた国家再建に心血を注いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

【1782年の重要性:経済改革の進展】

1782年は、フリードリヒ・アウグスト3世の治世において、行政的および経済的に大きな転換点となった年である。

 

 

 

 

 

 

 

 

この年、ドレスデンに「秘密財務委員会」が設立された。

 

 

 

 

 

 

 

 

この機関は、国家の経済発展を促進し、最大の自立性を維持するための計画立案と指導を行う中央官庁として機能した。

 

 

 

 

 

 

 

 

1764年に設立されていた「国家貿易評議会」と共に、ザクセンの重商主義的政策を推進する両輪となったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

このような中央集権的な財務管理の下で、貨幣鋳造は国家の威信と経済的安定を支える柱として重要視された。

 

 

 

 

 

 

 

 

10ターラー金貨のような高額面金貨の発行は、国際的な貿易決済や大規模な商業取引において、ザクセンの信用を裏付けるものであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

また、1782年には選帝侯の唯一の存命する娘であるマリア・アウグスタ王女が誕生しており、王朝の安定という側面からも、この時期の国家の士気は高まっていた。


2.ドレスデン造幣局とヨハン・エルンスト・クロールの功績

 

 

 

本貨幣の裏面に刻印された「IEC」というミントマスター・マークは、1779年から1804年までドレスデン造幣局の責任者を務めたヨハン・エルンスト・クロールを示している。

 

 

 

 

 

 

 

 

クロール家はザクセンの貨幣鋳造において重要な役割を果たした一族であり、ヨハンの前任者であったエルンスト・ディートリヒ・クロール(EDC)の時代から、ドレスデン造幣局はドイツ諸邦の中でも屈指の技術力を誇っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

【鋳造技術と品質管理】

18世紀後半のドレスデン造幣局では、スクリュー・プレスを用いた高度な圧延・打刻技術が導入されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

これにより、中世以来のハンマー打刻とは一線を画す、均一で鮮明な貨幣の製造が可能となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨハン・エルンスト・クロールの監督下では、貨幣の金品位と重量が極めて厳格に管理されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ザクセンは当時、プロイセンの「フリードリヒ・ドール(Friedrich d’Or)」に対抗して、独自の「アウグスト・ドール(August d’Or)」基準を維持していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

1780年代の市場において、ザクセンの金貨はプロイセンの銀通貨に対して一定のプレミアムで取引されており、その品質の高さは国際的に認知されていた。


1782-IEC年発行(ドレスデン造幣局)

発行枚数不明

 

 

 

 

 

 

 

 

PCGS社鑑定済み2枚、MS62は1枚でトップグレードです。

 

 

 

 

 

 

 

 

重量:13.3640グラム

直径:26.0ミリ

品位:90.20%金


本金貨は、フリードリヒ・アウグスト3世の「正義」と「秩序」に基づいた治世が生んだ、アンティークコインの極致です。

 

 

 

 

 

 

 

 

1782年という年は、行政改革の完成と王朝の慶事が重なり、ザクセンが七年戦争の傷を完全に癒して未来へと歩み出した年でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨハン・エルンスト・クロールによる卓越したミント・マネジメント、ドレスデン造幣局の高度な技術力、そして選帝侯の威光を具現化した紋章デザイン。

 

 

 

 

 

 

 

 

これらすべての要素が、240年以上の時を経てなお「放射状の輝き」を失わない本貨幣に結実しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

PCGSのセンサスにおいて唯一のミントステートであるという事実は、単なる統計上の数字ではなく、激動の欧州史を生き抜いた奇跡の生存を意味しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

この金貨は、ザクセン選帝侯国の栄華と、それを支えた誠実な経済改革の歴史を語り続ける、比類なき至宝です。

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