裏面のデザインは、経験豊富な貨幣アーティストであるジョン・バーグダールが担当した。
バーグダールは2013年のジョージ王子の洗礼記念貨幣もデザインしており、今回のシャーロット王女の誕生記念においても、そのデザイン言語を継承している。
中央には、ユリの装飾が施された豪華なカルトゥーシュ(枠)が配置され、その上部には王冠が冠されている。
このデザインのインスピレーションの源泉は、1841年のヴィクトリア王女の洗礼以来、王室の子供たちの洗礼式に使用されてきた「リリー・フォント(ユリの洗礼盤)」にある。
この洗礼盤の意匠を取り入れることで、貨幣は単なる誕生の記録にとどまらず、王室の伝統と信仰の継承を象徴するメディアへと昇華されている。
周囲には「TO CELEBRATE THE BIRTH OF THE SECOND CHILD OF THE Duke and Duchess of CAMBRIDGE 2015」という、誕生を祝う文言が刻まれている。

表面:エリザベス2世女王の第5肖像
表面には、ジョディ・クラークによってデザインされたエリザベス2世女王の第5肖像が描かれている。
クラークは33歳の若さでこの肖像を完成させ、ロイヤル・ミント所属の彫刻家としては100年以上ぶりに君主の肖像をデザインするという快挙を成し遂げた。
この肖像は、ジョージ4世のステート・ディアデム(王冠)を戴いた女王を描いており、そのディテールはプルーフ仕上げにおいて極めて精緻に再現されている。
2015年は、前肖像であるイアン・ランク=ブロードリーのデザインと、このクラークのデザインが混在して発行された移行期にあたる。
本貨幣のようにクラークのデザインが採用されたタイプは、女王の治世の最終章を象徴する肖像として、タイプ・コレクターの間で特に高く評価されている。
肖像の下部には、彫刻家のイニシャル「J.C」が刻まれている。
イギリス王室の系譜における新たな慶事は、単なる一家族の喜びを超え、国家の伝統と連続性を象徴する歴史的イベントとして扱われてきた。
2015年のシャーロット王女の誕生は、ケンブリッジ公爵夫妻(当時)にとっての第二子の誕生であると同時に、イギリス造幣局(ロイヤル・ミント)が公式に王室の誕生を祝う記念貨幣を発行する数少ない機会の一つとなった。
この記念貨幣シリーズは、2013年のジョージ王子の誕生を記念して開始されたものであり、王室の誕生を公式に祝う英国貨幣が発行されたのは、ジョージ王子の際が歴史上初めてのことであった。
2015年の発行はこの伝統を継承し、現代の王室ブランディングと伝統的な造幣技術を融合させたものである。
ロイヤル・ミントは886年の設立以来、歴代君主の肖像を刻み続け、貨幣を通じて権威を確立してきた背景がある。
2015年の本貨幣は、エリザベス2世女王の第5肖像が導入された初年度という、肖像の交代期における歴史的転換点とも重なっており、その資料的価値も極めて高い。
NGC鑑定枚数268枚、PF70は59枚でトップグレードです。
重量:39.94g
直径:38.61mm
品位:91.667%金



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