ドイツ 1751年イギリス王兼ハノーファー選帝侯ジョージ2世 4ゴールドグルデン金貨 NGC-AU53
発行枚数:不明
4ゴールドグルデン金貨
直径:28.00ミリ
重量:14.00g
品位:金 98.60%
NGC社鑑定枚数1枚、AU53でトップグレードです
表面:ジョージ2世の肖像

表面には、左を向いたジョージ2世の「ドレープを纏った胸像(Draped Bust)」が描かれている。
この肖像は、王の成熟した威厳を表現しており、髪の毛の細かなカールや、肩にかかる布の質感まで精密に彫り込まれている。
周囲にはラテン語で「GEORG II D G M B F ET H REX F D」と刻印されており、これは「神の恵みによるジョージ2世、グレートブリテン・フランス・アイルランド国王、信仰の守護者」を意味する。
この肖像スタイルは、イギリスの5ギニー金貨や1ギニー金貨と共通の美的感覚(ロイヤル・イメージ)を持ちつつも、ハノーファー独自の彫刻師による解釈が加えられており、大陸的なバロック様式の力強さが感じられる。


裏面は、図像的な装飾を排し、文字(スクリプト)を中心とした構成となっている。
中央には「IIII. GOLD. GULDEN. 8 THALER.」と大きく額面が記され、その下に基準を示す「N D R FUS.」および造幣局長イニシャル「I.A.S.」が配置されている。
周囲の伝説は「BRUNS ET LUN DUX S R I A T ET EL 1751」とあり、これは「ブラウンシュヴァイク=リューネブルク公、神聖ローマ帝国の選帝侯および大財務官」という、ハノーファー側での公式称号を網羅している。
この「文字による美」は、18世紀のドイツ金貨にしばしば見られる特徴であり、貨幣の法的・経済的な機能を強調すると同時に、整然としたタイポグラフィが一種の幾何学的な美しさを生み出している。
・イギリス王兼ハノーファー選帝侯ジョージ2世
ジョージ2世(在位:1727年 – 1760年)の統治期は、イギリスが世界帝国としての基盤を固めると同時に、ハノーファーが大陸の軍事・外交の要衝として機能した時代であった。
ジョージ2世自身、ハノーファー選帝侯としての自覚が強く、しばしば故郷であるハノーファーに滞在し、現地の行政や造幣に直接的な関心を寄せていた。
この時期のハノーファーの経済政策は、選帝侯としての威信を保つための豪華な金貨の発行と、地域の産業を支えるための実用的な銀貨・卑金属貨の発行という二極化された構造を持っていた。
特に4ゴールドグルデンのような大型金貨は、通常の流通を目的としたものではなく、国際的な貿易決済や、外交上の贈呈品、あるいは宮廷内での蓄財用として限定的に鋳造されたと考えられる。
発行枚数:不明
4ゴールドグルデン金貨
直径:28.00ミリ
重量:14.00g
品位:金 98.60%
NGC社鑑定枚数1枚、AU53でトップグレードです
ブラウンシュヴァイク=リューネブルク=ハノーファーの1751年銘4ゴールドグルデン金貨は、18世紀の洗練された造幣技術、ジョージ2世という偉大な君主の権威、そして「ガンボージ色のトーン」という歳月の彩りが融合した、比類なき歴史遺産です。
造幣局長ヨハン・アントン・シュレーダーの卓越した管理下で誕生したこの貨幣は、.986という驚異的な純度を誇り、当時の国際経済においてハノーファー選帝侯領がいかに確固たる地位を占めていたかを物語っています。
NGCにおいて唯一認定されたAU53という個体は、その稀少性において他の追随を許さず、将来にわたってその価値を維持、あるいは増大させていくことは疑いようがありません。



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